霜降り帝国III

ジョン・ウー演出で「俺様カッコイイオーラ」を出しまくっていた前作のトム・クルーズがツボな自分にとっては、見るべき部分の少ない作品となってしまいました。
スパイ映画というスタンスを踏まえてのスリル、アクション映画としてのド派手な演出もあるものの、そこに「男気」とか「熱さ」「情念」のようなものはなく、淡々と華麗なミッションが展開していく“だけ”の印象で。
ただし、主人公にとって最悪の状況が最初に観客に提示されるというのは、おもしろい試みだなぁと思いました。劇中でトム・クルーズがどれだけ活躍していても、その「最悪の状況」に向けて徐々にパーツが揃っていくという展開は、「どうなっちゃうの？」と期待させてくれました。ま、解決方法はイマイチでしたけど。
一番見どころっぽいところ（上海での争奪戦）を大胆にカットしたり、最後の戦いではトム・クルーズが●●●だったりと、自分が見たい部分、こうあって欲しいと思う部分が極力「無い」というところで、どうも監督との相性が悪いのかなーと。ま、カジュアルなアクション映画が見たいなーという方は楽しめるのかな。


ちなみにこの映画、つきみ野のワーナーマイカルで観たんですが、ここで販売される当日券って、明記される作品名の文字数に限りがあるんですよ。で、この作品の場合「字幕　ミッションインポ」で途切れてしまうのです。
「インポ」って！
もうトム・クルーズの体当たり演技とかカッコよさとか、全てが台無しな感じで……最高。


M:i:III（公式）